老いの輝き
私が若かりし頃、大人から言われて嫌な言葉ナンバーワンは
「今の若いもんは!」 ・・・ でした。
その頃の私は、自分は年をとらない!と思っていましたので(笑)、
漠然と(私がもし大人になっても 「今の若いもんは」 と言わないようになろう)と思っていました。
いつしか昭和も昔となり、平成が主役となってきました。
昭和生まれの私は、平成生まれの人たちが宇宙人のように思えるようになりつつありました。
そんな最中、今年のリオ・オリンピックでの、日本人選手の素晴らしい活躍を目の当たりにしたのです。
日々の鍛錬してきたことをあの大舞台でのびのびと実力を発揮し、時には後1秒で大逆転という場面もありました。精神的にも肉体的にも強くなった選手たち ・・・ ほぼ、平成生まれ!!!
昔は、実力があり前評判もよい選手がプレッシャーに負けてガチガチになり、良い結果が出ない場面を多々見てきましたので、平成生まれの選手たちの素晴らしさに感動すら覚えました。
もう少しで「今の若いもんは」と言う大人になるところでした(笑)。
ちなみに、古代の遺跡に「今の若いものは」ということが書かれているとか ・・・ いつの世も自分の若い頃を過大評価し、若い人から学ぼうとせずにいる人(私も)がいるんだと笑ってしまいました。
9月の会長先生のご法話は 《 老いの輝き 》 です。
( 本来の面目 )では、
後期高齢者を光輝高齢者と書いた書面から、
「七十五歳をすぎて、ますます光り輝くーー高齢者が元気に活躍するイメージが伝わり、気持ちが明るくなります。」
また道元禅師の
「春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて 涼しかりけり」の歌から
「春夏秋冬のそれぞれが、ありのままに独自の輝きを放っていることを伝えています。すべてが天地自然のはたらきであり、それぞれがすばらしいということでしょう。」
とお示しくださいました。
「一瞬一瞬をありのまま、素直に受けとめているかどうかが大切であります。自分がいまあることそのものに目を向け、そこに映る輝きや有り難さに気づいている人をこそ、ほんとうの意味で光り輝く高齢者(私)というのではないかと思うのです。」
会長先生のご法話から、自分自身が光り輝く存在になっているのか?を問われているのだなあと思いました。
今!の輝き ・ 今、輝いていくこと ・ 今、どう自分が生きていくのか!
改めて温習させて頂くチャンスを頂きました。
( 菩薩の輝き )では、
会長先生が実生活において介護している方の立場に寄り添ってくださいました。 そしてその中にも慈悲の灯をともすきっかけとなり介護される側にも、大事なお役を果たしていることをお示しいただきました。
「開祖さまは 『自分が生きていることがそのまま布施になるような人生を送りたい』 といわれましたが、私たちには、生きる姿をとおしてさせていただける布施もあるのです。」
今の積み重ねが未来をつくるのです。
だからこそ、今の生き方を学び家庭や社会で実践し、それが生きがいになって周りから喜ばれる私になる!
ある方から 〔一所懸命精進した人は光っている。理屈ぬきでつんだ功徳は、積んだ人に伝わる。日頃の菩薩行をまごころこめてしている積み重ねが大事なんだよ〕 と教えていただきました。
今を大切に「生きていることがそのまま布施になるような人生」を送れますように、精進させていただきます。
合掌
姫路教会長 河南 有紀